実在する音楽と共に楽しめ!シオリエクスペリエンス[この漫画が面白い]

   
     
ストーリー

最近音楽を題材にした作品の虜になってしまったもので

せっかくGW、でも予定がない、外出が出来ない、というなら

是非読んでほしい!

 

https://magazine.jp.square-enix.com/biggangan/introduction/shioriexperience/

こちらで1話が読めるので是非読んでから、以降の記事を読んでいただけると幸いです。

 

主人公[しおり]には、とある幽霊[見たまんま、あの人です]と

27歳が終るまでに伝説を残さなければ死んでしまう、という契約を結んでしまう。

一度は音楽を捨ててしまった、そして音楽によって苦しめられた彼女が

音楽によって人生を取り戻すOnce Again(再起)作品です。

 

正直、本作何を書いてもネタバレになってしまうので、ストーリーについての魅力をお伝えすることが難しいのですが

とにかくキャラクターが生きている作品です。

※この作品では、1巻丸々使って登場人物の話を書くことが多く、それによりキャラの深みが増していきます。

何かをさせるための舞台装置としての役割ではなく、作品の中で生き続け

退場ではなく、道は違えたがまた必ず交わる (クロスロードする)

そんな気がしてならない、そんなキャラクターたちに溢れています。

当然ライブシーンも見所の一つ
作中に登場するバンドBLACK BUS(ブラックバス)
彼らのエピソードはかなりグッときます
しおりのライバル的なポジション吹奏楽部顧問[青島すばる]先生
吹奏楽部の指導者イメージを全て煮詰めたような人で、最初は好きになれませんでしたが
※過去吹奏楽部だったので、こういう感じの人にマジであったことがあります
話が進んでいくと、イメージが180度変わります

そして、忘れてはならない本題

本作には、重要なシーンでは[実在する音楽]がいくつも登場します。

忌野清志郎 Daydream Believer
ブルーハーツ[TRAIN-TRAIN]
欧陽菲菲(オーヤン・フィーフィー )[Love is over]
泉谷しげる [春夏秋冬]

もう作品自体としても読みごたえがあるのですが

この実在する曲をBGMとして機能すると何とも泣かせに来るんです。

 

しおりの物語でもあり

しおりに取りついた幽霊の物語であり

しおりが組むバンドメンバーの物語でもあり

しおりに関わる、他のバンド、家族の物語でもあり

そんな、どの話を切り取っても、面白くて燃える1作です。

 

是非!

 

備考

この作品について、1つだけ思うところがありまして、それが

漫画だからこそ成立している[映像化に向かない]

という点です。

詳しい話は[ライムスター宇多丸 BECK]で調べていただくと出てくる

ライムスター宇多丸 BECK評を聞いていただきたいのですが

・しおりが取りつかれた時の演奏をどう納得させるのか

・しおりが組んだバンドの代表曲に内容を一切記載しておらず

 バンドの代表曲[Jack in]に大きな力を持たせたことで、映像化した時に全員が納得する曲にはできない。

・本作に出てくる幽霊関連の話

・この作品自体、1人1人の描写がとても細かいため、切り取って映画にしようものなら、おかしくなる

以上の点です。

映像化は、書籍の一種のステータスではありますが

書籍だからこそできること、映像だからできること、両方の領分があります。

私自身、昨今の売れた作品の実写化、という流れはホントに嫌いなので、そういったところは冷静に判断していただけると嬉しい限りです。

 

行巻数が少なくても、映像化に向いた作品は沢山あります。

それに、万人に受け入れられた(売れる)が、必ずしも万人に受け入れられているわけではありません。

なので、もし、そういった話が上がったのであれば、やるべきなのかどうなのか、出来るのか出来ないのか

是非ご決断を!!

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